サラ金の名称の変化について

最近はカードローンを借りる人も多くなってるようですね。確か私が小さかった昔は「サラ金」て言葉がよく使われてたはずです。今は「消費者金融」って言いますよね？

昔のサラ金と今の消費者金融は別物なんですか？もしも同じものだとしたら、なんで呼び名が変わったんでしょうか？

サラ金時代のイメージ払拭でもありますが実質変化もしてます！

「サラ金」という呼び名は、一定年齢以上の人にとっては馴染みのある言葉じゃないかな？サラリーマン金融は、その高い金利や厳しい取り立てなどによって１９８０年代に大きな社会問題になったから、一時は連日、新聞やTVで「サラ金」という言葉を見たり聞いたりしない日がないくらいだったのよ。

そのためこの時代にある程度の年齢になっていた人にとって、どうしても「サラ金イコール怖い」というイメージは払拭できないのよね。それと同時に、個人向けにお金を貸す業者のことを、なんでもかんでもひとくくりにして「サラ金」と呼んでしまう傾向もあるわ。本当は、個人向けのローンには様々な業者があってその種類も色々なのに、サラ金とひとまとめにされてしまうと逆に分かり難くなってしまったり、誤解が生じることもあるわね。

業者の方もかつての悪いイメージを払拭する必要があって、「消費者金融」という名称を使うようになったものの、いまだに「サラ金」で通している人もいるのは、当時のイメージがそれほど強烈だったせいもあるの。サラ金以外にも街金という名称もあるけど、いずれも使う人が自分のイメージに合った呼び名を勝手に使っているっていうのが現状ね。

でも実際にサラ金が社会問題となっていた時代のことを振り返ってみると、今の消費者金融とはかなり異なっていることが分かるはずよ。例えば金利にしても、１９８０年始めに適用されていた上限金利は何と年利７３％。それが８０年代後半に年利５４．７５％に引き下げられたの。上限金利はその後も数年ごとに何度か引き下げられ、今現在は年利２０％まで下がっているわ。

現在の年利からすると、当時の金利が実に高かったかということがよく分かるわね。このような金利で借りていれば当然返済が難しくなってくるから、その結果取り立てで追いつめられた人が多重債務などに陥り、社会問題にまで発展したというのがこの時代だったってわけ。今は年利も引き下げられたけど、その他にも法律改正によって随分と変化してるのよ。

そのひとつが、取り立て行為の制限。債務者をむやみに追いつめるような行為は厳しく禁止されているから、もしも返済が不能になっても、以前のように生活が脅かされるような取り立てを受ける心配はなくなったのよ。また、総量規制の導入によって、いくら借りたくても年収の三分の一以上の借入は出来なくなったというのがもうひとつ。これによって、以前のような多重債務に陥る人の数は減って来ているの。

この総量規制は、消費者金融とクレジットカードのキャッシングだけに適用される法制度ということもあって、この適用外である銀行のカードローンと区別する意味でも、消費者金融という名称に絞ると分かりやすいわ。また、この総量規制や法定金利上限など、法律をちゃんと守っている場合は登録業者である消費者金融、登録していない業者は闇金と呼ぶと区別がつきやすいんじゃないかしら。