大手の消費者金融は審査がゆるいから人気？

テレビや地下鉄の中で、毎日のように消費者金融のコマーシャルを見かけます。また、繁華街や郊外では契約窓口やATMを見かけます。あんなに宣伝しているのだから、さぞかし大勢が利用しているのだろうな・・と思います。でも、消費者金融でお金を借りるには審査がありますよね？大勢が借りられるという事は大手の消費者金融は審査が緩いのかな？と思うのですが、実際の所はどうなのでしょうか？

審査のゆるさではなく、目に付いて申し込みやすいことがポイント

確かに消費者金融の宣伝を見かけない日はありません。特に銀行と提携している大手の消費者金融は、有名なタレントさんを起用して多くのコマーシャルを流しています。また、銀行のカードローンも積極的に宣伝をしていて、見た目では区別がつかない程になっています。

消費者金融の宣伝が増えた背景に、貸金業法があります。この法律は2010年に施行され、消費者を保護するものになっています。金利の上限（実質年率20％）、総量規制（融資は年収の3分の1まで）、信用情報の取り扱い（申込み、貸付、返済の情報を登録して業者間で共有）などを定め、借り過ぎや多重債務に陥らないようにしています。ただ、業者側からみると自由な活動がやりにくくなったという側面もあります。そこで、小さい業者は淘汰され、大手は生き残るために銀行などと提携を始めました。

大手の消費者金融は銀行と手を結ぶことでブランド力が増し、資金的にも豊かになりました。一方、銀行側は個人向けの融資を増やしたい時期で、消費者金融の持つノウハウを手に入れたかったので、両者の思惑が一致しました。
（⇒銀行と消費者金融の提携で何が変わった？）

新たな顧客を手に入れたい消費者金融は、銀行がバックにいるという安心感や親しみやすさを伝えはじめます。宣伝を繰り返すことで申し込み者も増えていきます。大手の消費者金融の審査がゆるいというわけではなく、多くの人が申し込むので審査に通って借りる人も増えるというわけです。

ちなみに、審査に通りやすい（＝返済が確実そうと判断される人）のは、20～65（70）歳、正社員で勤続年数が長く、持ち家があるような人です。ただ、派遣やアルバイトでも安定した収入があれば申込みは可能です。転職や引越しから間もない人は、今審査に通らなくても、半年後、1年後には通る可能性があります。

また、総量規制により、年収の3分の1を超える新たな融資はできないので、その制限額に近い借入れがある人は新たな審査に通るのは難しいです。金額が大きくなくても、数社に借入れがある場合や短期間に複数の申込みをした場合も審査のポイントが下がります。

もう1つ、多くの人が大手消費者金融を選ぶ理由に、借りる時の利便性があります。大手の消費者金融では、契約窓口やATMに足を運ばなくても、パソコンやスマートホンで申込みや契約が出来てしまいます。身分証明書の写真を撮ってメールで送る等、借りる側に便利なシステムが整っています。

また、手続きにかかる時間も短くなり、即日で借りられる所も増えています。好きな時間に、どこからでも申込めることで、今まで消費者金融に縁のなかった人達が借りるようになりました。

大手の消費者金融が多くの人に利用されるのは、コマーシャルを目にする機会が多く、手続きをしやすい体制が整っているのが一因だと思われます。

ただ、手続きは便利になっても、借金には変わりありません。万が一、延滞が続いたりすると信用情報に記録が残り、その情報が共有され、5年程度は新たな借入れが難しくなります。（俗にいう「ブラックリストに載った」状態です）借りる時は、返済の事まで考えて計画的に利用しましょう。

【参考ページはこちら】
消費者金融で借りると銀行にもばれる？